副題 ~林家かん平 奮闘記~
気っぷのいい語り口で将来を嘱望されていた林家かん平が、脳溢血で倒れたのは、1990年の10月、師匠林家三平(先代)の追善興行の打ち上げの夜でした。症状はかなり重くて、右半身不随と落語家の命とも言える言語に障がいが残りました。
3年に及ぶ厳しいリハビリの入院生活を繰り返し、高座に復帰します。
元気な時のような滑らかな口調の落語は出来なくなっていましたが、好きな古典落語はそれなりに味のある喋り口調で演じていました。
なんとか噺家を続けたい…
そんなある日、朝のテレビドラマを見ていたかん平は劇中の主人公が言った台詞に強く胸を打たれます。それは…
頑張っていれば、きっと神様がご褒美をくれる
という言葉でした。
以来、落ち込んで心が折れそうになった時、いつもこの言葉を思い浮かべるようにしました。
そして、かん平は一念発起し、得意の古典落語から新作落語に挑戦してみようと決意します。
老いと病いという現実に立ち向かいながら、それがどんなにハードルが高くても頑張ろうと。
やがて、その頑張りが彼の生きがいになります。
かん平は日々の充実と明日への希望を持てたことを実感します。
この作品は、車椅子の落語家林家かん平が体験する過酷なリハビリ生活や同居する母の介護、さらに仲間たちとの暖かいふれあいの中で、創作落語を作り、高座で演じるまでの日々を一年に渡って撮影したものです。
その生き様を通して同じ障がいを持つ人はもちろんのこと、多くの人々に感動と生きる勇気を伝えたいというのが願いです。
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